眼
草食動物は眼が顔の横についており、両目で360度近くまで見渡すことができます。これは外敵をいち早く発見し、危険から逃れるためと言われています。 さらに、網膜は、水平に高密度の光受容体をもっているため、水平方向からくる外敵に対し常に警戒をすることができます。
遠近調節機能は乏しく、人でいう視力はあまりよくありませんが、光に対する感受性は8倍あります。そのため、薄明薄暮性であるウサギは、わずかな光の中でも活動することができます。
※薄明薄暮性…薄明(明け方)、薄暮(夕暮れ)時に主に活発に活動する生き物の習性をいう。ウサギを含む夜行性と言われている生き物の多くは薄明薄暮性であることが多い。例:ネコ、フェレット、チンチラなど
「まばたき」は、1時間に10-12回程度と非常に少ないですが、涙の構成成分が異なり、他の動物のように乾性角結膜炎(ドライアイ)になることは、まずありません。
角膜は眼球の25%と大部分を占めており、眼圧は15-23mmHgと人よりも少し高いくらいです。(文献、検査機器による誤差あり)
白いウサギが赤い眼をしているのは、メラニン色素の欠乏により網膜の血管が透けて見えるからです。
耳
大きな耳で、遠くの小さな音を聞き分けます。
耳はそれぞれ別の動きをすることができ、360度の音源を聞き分け、位置を確認することもできます。
体温調整をする場であり、体熱を放散しています。気温が低い時だけでなく、消化管うっ滞等の病気により、体温が低下した時にまず冷たくなる部分の為、体調の一つの指標になります。
ウサギの表情を理解する一つの器官でもあります。怒った時は耳を寝かせ、警戒しているときはピンと耳を立たせます。
鼻
匂いを感じる細胞は人の10倍以上と言われており、嗅覚は優れています。そのため、香水などの匂いの強いものは苦手です。
「鼻でウインクする」と言われ、1分間に2-120回ほどヒクヒクと鼻を動かします。リラックスをしていたり、体調不良の時は、鼻を動く回数が低下します。
口
食べ物の味を感じる味蕾を約17,000個持っており、8000種類の味を区別できると言われております。(人では5,000~10,000個ほど)
歯は全部で28本です。前歯は切歯と言われ、食べ物をかみ切るのに使われ、奥歯の臼歯はすり潰すために使われています。生涯歯が伸び続ける特徴は、ネズミ目のヤマアラシ亜目と同じです。(ヤマアラシ亜目…チンチラ、デグー、モルモット、カピバラなど)
ひげ
狭い場所の幅を計り、暗闇の中で道を見つけたりすることができます。
足
足の裏に肉球はなく、毛で覆われています。そのため、フローリングなど滑りやすい床は苦手です。
前肢は、5つの指を持ち、穴を掘ったり、グルーミングの際に使用します。
後肢は、4つの指を持ち、その脚力は非常に強く、時に、自分の足の骨を折ってしまうほどです。
爪が長いと、カーペットなどに引っかかり根元から抜けてしまったり、折れてしまうことがあるため、定期的な爪切りが必要です。
毛
短く柔らかなアンダーコードと、アンダーコートを保護する長く固いガードヘアの2種類の毛が生えています。品種によって長さ、生え方が変わっています。
尻尾
裏は基本的に白いです。
敵の目を尾っぽに集中させて逃げる為、仲間に危険を知らせる為だとか、母ウサギの位置を子ウサギがわかりやすいようにする為だとか言われています(?)